キャッシュレス化が推進され利用者が増加している今、店舗だけではなくキッチンカーの運営もキャッシュレス対応は必須となっています。
しかしいざキッチンカーにキャッシュレスを導入しようと思ったときに
・どのようにキャッシュレス決済を選べばいいのか?
・キッチンカーの利用でおすすめのキャッシュレス決済は?
と悩む方のいるのではないでしょうか。
この記事では、キッチンカーでの利用におけるキャッシュレス決済サービスの選び方とおすすめサービスを紹介しています。
よくある質問も紹介していますので、キッチンカーへのキャッシュレス決済導入時の参考にしてください。
この記事のまとめ
キッチンカー利用でのキャッシュレス決済の選び方
まずはキッチンカーでキャッシュレス決済を導入する際に失敗しない選び方を紹介します。
それぞれについて詳しく紹介します。
決済手数料を確認する
キャッシュレス決済はどのサービスを利用するにしても「決済手数料」が発生します。
多くのサービスでは3.24%で設定されていることが多いため、1つの基準としてなんとなく3%くらいと覚えておくのがおすすめです。
3.24%よりも大幅に高かったりする場合は避けたほうが無難ですし、大幅に安い場合は月額固定費で使用料が取れられる場合もあります。
多くのサービスは3.24%程度で月額利用料なしで利用できます。
対応したい決済方法を決める
キャッシュレス決済と一言で言っても
と分けることができ、電子マネー決済ではSuicaなどの交通系電子マネー、nanacoやWAONといった流通系電子マネー、iDやQuic Payといったクレジット系電子マネーなどさまざまな種類があります。
キッチンカーで利用する場合は低単価商品を販売することが多く想定されるため、クレジットカード決済への対応は必須ではありませんが、電子マネーとQRコード決済には対応しておいたほうが好ましいです。
入金サイクルを確認する
キャッシュレス決済は現金での取引とは違い、売上と同時に手元にお金が入ってくるわけではありません。
キャッシュレスサービスを提供する会社ごとに、月に1回の入金、月に3回の入金など「入金サイクル」が決められています。
せっかく売上を上げていても、手元にお金がなくなってしまい仕入れができず黒字倒産になる可能性も十分に考えられます。
入金サイクルは早いに越したことはありませんが、必要な入金サイクルを考えてキャッシュレスサービスを選ぶようにしましょう。
キッチンカーにおすすめのキャッシュレス決済3選
ここまで紹介してきたキッチンカーでのキャッシュレス決済の選び方を踏まえつつ、キッチンカーにおすすめのキャッシュレス決済サービスを紹介していきます。
まずはそれぞれの決済手数料や導入までの期間などを一覧表でまとめました。
サービス名 | PayPay | Airペイ | Square |
---|---|---|---|
クレジットカード対応 | なし | 7ブランド | 6ブランド |
電子マネー対応 | なし | 交通系電子マネー ApplePay QuicPay、iDなど | 交通系電子マネー ApplePay QuicPay、iDなど |
QRコード決済対応 | PayPay | PayPay、LINE Pay d払い、au PAY AliPay、WeChatPay など | PayPay |
決済手数料 | 1.60%/1.98% | 3.24%~3.74% | 3.25%~3.95% |
入金サイクル | 月に1回 (早期振込サービスあり) | 月6回or月3回 (手数料無料) | 翌日振込み (手数料無料) |
導入までの日数 | 1週間程度 | 2週間程度 | 最短当日 |
導入費用 | 無料 | 決済端末料金のみ →キャンペーンで0円 | 決済端末料金のみ |
月額費用 | 0円 | 0円 | 0円 |
決済端末 | 必要なし | カードリーダー | 3種類から選べる |
公式サイト | https://paypay.ne.jp/store/ | https://airregi.jp/payment/ | https://squareup.com/jp/ja |
結論からお伝えすると「PayPay」は必須、それに加えて「Airペイ」か「Square」を導入するのがおすすめです。
それぞれのサービスの特徴やおすすめの理由を詳しく紹介します。
キッチンカーに最もおすすめは「PayPay」
キッチンカーのキャッシュレス対応に最もおすすめのサービスがPayPayです。PayPayをおすすめする理由は次の3つです。
1.ユーザー数が多いから
2.決済手数料が安いから
3.早期振込サービスも安く、入金サイクルで困ることがないから
キャッシュレス化を考える上で、多くの人が利用している決済に対応することが重要です。
その点PayPayはユーザー数を伸ばし続けており2022年では5,700万ユーザーを超え、2022年度の決済取扱高では10兆円を突破と多くの方に利用されていることがわかります。
また財布を持ち運ばずスマホだけを持って出かける人も増えている中で、スマホでの決済であるQRコード決済に対応できることで多くのお客様の利用したい決済に対応できます。
PayPayはお客様側が使いやすいだけではなく、お店側としてもキャッシュレス決済の中で最も決済手数料が安いサービスなので負担が少なく、早期振込サービスも0.38%の利用料と22円の振込手数料だけで利用できます。
決済の対応も掲示したQRコードを読み取ってもらえばOK。掲示物も無料で提供されるので簡単に導入ができます。
お客様側から見たときの使いやすさ、店舗側から見たときの負担の少なさと総合的にみてPayPayは導入しておいて損はなく、まずはじめに導入すべきキャッシュレス決済といえます。
申込み方法は以下の記事を参考にしてください。
→PayPay個人事業主で店舗なし・個人イベントでも利用可能!
豊富な決済に対応「Airペイ(エアペイ)」
AirペイはAirペイ1つを導入するだけで56種類のキャッシュレス決済に対応できるサービスです。
月額固定費は0円で、Airペイの決済手数料は業界最安水準となっており次のとおりです。
種別 | 決済サービス例 | 決済手数料 |
---|---|---|
クレジットカード | VISA・Mastercard・AMERICAN EXPRESS | 3.24% |
クレジットカード | JCB・Dinners、Discover、UnionPay | 3.74% |
交通系電子マネー | Suica・PASMO・TOICA・manaca・ICOCAなど交通系IC | 2.95%+税 |
その他電子マネー | Apple Pay・iD・QUICPay | 3.24% |
QRコード | d払い・PayPay・au Pay・Alipay+・WeChat Payなど | 2.95%+税 |
上記の中で特に注目すべきは交通系電子マネーの決済手数料です。
オフィスの近くや駅の近くでの営業をする場合は、交通系電子マネーを持っている方も多いため、交通系電子マネーには対応しておきたいところです。
ただし決済手数料が高いと店舗側としては苦しくなってしまいます。
しかしAirペイは他のキャッシュレス決済サービスと比較し、交通系電子マネーの決済手数料が安めに設定されているためお店側の負担が少ないのが特徴です。
また入金サイクルも月に6回と週に1度以上の入金があるのも助かるところ。
現在Airペイの利用に必要な端末を無料で提供するキャンペーンも実施していますので、本当に0円で導入できるのもおすすめの点です。
なるべく早く複数の決済に対応したいなら「Square(スクエア)」
数あるキャッシュレス決済サービスの中で、最も早く導入できるのがスクエアです。スクエアは最短当日(15分)で審査が完了。すぐにキャッシュレス対応ができます。
またスクエアは翌日入金に手数料無料で対応していますので、入金サイクルを重視したい方にもおすすめのキャッシュレス決済サービスです。
一方でスクエアの弱点は決済手数料が少し高いことです。
比較項目 | Square(スクエア) |
---|---|
クレジットカード(JCB以外) | 3.25% |
クレジットカード(JCB) | 3.95% |
電子マネー | iD、QUIC Pay:3.75% 交通系:3.25% Apple Pay:3.25~3.95% |
QRコード決済 | PayPay:3.25% |
公式サイト | https://squareup.com/jp/ja |
キッチンカーで多くの方の利用が想定される電子マネーでみると3.25%~3.95%となっており、Airペイよりも高いことがわかります。(Airペイは2.95%~3.24%)
なるべく早くキャッシュレス決済を導入する必要がある場合や入金サイクルの重視度が高い場合はスクエアがおすすめですが、決済手数料を重視したい場合はAirペイがおすすめとなります。
「PayPayとAirペイ」か「PayPayとSquare」を導入すべき理由
おすすめの冒頭で「「PayPay」は必須、それに加えて「Airペイ」か「Square」を導入するのがおすすめ」とお伝えしましたが、なぜ2つのサービスを導入すべきなのか?
その理由は決済手数料です。
AirペイもSquareもPayPayに対応することはできますが、決済手数料がPayPayに直接申込みするよりも高くなります。
PayPay | Airペイ | Square | |
---|---|---|---|
PayPay決済手数料(税込) | 2.178% | 3.24% | 3.25% |
決済1万円での手数料 | 217.8円 | 324円 | 325円 |
公式サイト | https://paypay.ne.jp/store/ | https://airregi.jp/payment/ | https://squareup.com/jp/ja |
仮に10,000円の決済がPayPayで行われた場合の手数料で比較してみると、100円程度の差が出てくることがわかります。
売上金額が大きくなればなるほど手数料が大きくなっていきますので、ユーザー数も多く多い方の利用が想定されるPayPayに関しては直接申込みをするだけで手数料を抑えておいたほうが負担が少なくなります。
しかしながらPayPayだけだと電子マネーに対応できないのが残念なところです。
そのためPayPayは直接申込み、各種電子マネーに対応するためにAirペイかSquareもあわせて導入するのがおすすめとなります。
AirペイとSquare、どちらかで迷ったときは以下で選ぶのがおすすめです。
Airペイがおすすめ方 | ・なるべく決済手数料を抑えたい方 ・導入費用を0円にしたい方(初期費用を抑えたい方) |
Squareがおすすめの方 | ・なるべく早く導入したい方 ・入金サイクルを重視したい方 |
まずはこれを導入
どちらか選んで導入
キッチンカーにキャッシュレス決済は必要ない?対応すべき理由
キャッシュレス化が推進される昨今ですが、決済手数料を払ってまで本当にキャッシュレス化すべきなのか?と疑問に思うこともある方もいると思います。
そこでキャッシュレス化がキッチンカーで必要な理由をまとめました。
お客の取りこぼしを防げる
経済産業省は2025年までにキャッシュレス比率を40%まで引き上げようとしており、最終的には80%を目指していることから、今後もキャッシュレス需要は高まり続けると考えられます。
国が主体的に推進していることですので、この流れは変わることないでしょう。
実際わたしのまわりや親世代を見ていても現金の利用は減っており、スマホだけで決済するキャッシュレス決済はここ数年で大きく浸透しているように感じます。
特に少額決済の場合はほとんどが電子マネーと言っても過言ではないのではないでしょうか。
三井住友カードが行った調査によると、一般消費者の41%(9%+32%)がキャッシュレスに対応していない店舗を避けることがあると回答しています。
つまりキャッシュレスに対応していないことで、お客さんを遠ざけてしまったり、新規顧客を得づらくなってしまうということです。
お客さんが来なければ売上が0。決済手数料どうこうの話ではなくなってしまいますので、キャッシュレスへの対応は必須と考えられます。
会計処理が効率化する
キャッシュレスの導入は決済手数料というデメリットはあるものの、銀行に両替に行く手間が減ったり、お金を数える手間が減るというメリットもあります。
また売上に関しても、自分で計算しなくてもキャッシュレスで対応したものに関してはデータが勝手に蓄積されるため、画面をみるだけですぐに把握ができます。
これまで締め作業に使っていた時間、会計処理に使っていた時間が短縮することで売上げアップにつなげることができるかもしれません。
衛生的に会計できる
キッチンカーで営業をする際に、すべてを自分1人で対応するという方も多いと思います。
つまり食品の調理や受け渡し、お金の受け渡しまですべて同じ手でする必要があります。
そんなとき、お客さんによっては毎回消毒をしていないことを不安に思ったり、非衛生的だと感じる方もいるでしょう。
キャッシュレス決済なら接触がなくなるため衛生的であり、お客さんも安心して利用ができます。
昨今衛生面に関しては意識が高まっており、飲食業においては非常に重要な部分ですので、口コミでマイナス評価をつけられないように、マイナスの噂が広がらないようにするためにも、キャッシュレス化は有効な策と言えるでしょう。
キッチンカーのキャッシュレス対応に関してよくある質問
ここではキッチンカーのキャッシュレス対応に関してよくある質問を紹介します。
- 間違った金額で決済してしまった場合はどうすればいいですか?
-
スマホ(タブレット)のアプリ上で簡単に支払いのキャンセル処理ができるので安心してください。
シンプル操作で即時に対応できますよ。
- PayPayとAirペイを導入した場合に、AirペイでもPayPayがありますが大丈夫ですか?
-
Airペイの方からもPayPay決済に対応するQRコードが送られて来ますが、それを使わなければ問題ありません。
- PayPay、Airペイ、Square、それぞれの導入方法を詳しく知りたいです。
-
以下の記事でそれぞれ詳しく紹介していますので参考にしてください。
■PayPayの導入方法
→PayPayの店側の手数料は?利用料や導入費用を紹介
■Airペイの導入方法
→エアペイの手数料は高い?対応決済と手数料一覧
■Squareの導入方法
→【スクエアの決済手数料は高い?】対応決済や導入費用を紹介
キッチンカーのキャッシュレス対応まとめ
キャッシュレス化が浸透し、これからも利用者が増加していくことが考えられる中で、キッチンカーでの営業もキャッシュレス決済への対応は必須といえます。
キャッシュレス決済サービスは複数ありますが、この記事で紹介したように、利用者が伸び続けている人気であると同時に店側の手数料負担も少ないQRコード決済「PayPay」への対応がおすすめです。
まずはこれを導入
またなるべくお客さんを取りこぼさない、満足度をあげるという意味でも対応できる決済は増やすほうがベターですので、決済手数料が業界最安水準のAirペイ、または翌日入金に対応したSquareの導入もあわせて検討するのがおすすめです。
どちらか選んで導入
手続きを一度してしまえば、キャッシュレス化にはずっと対応ができます。
早いに越したことはありませんので、この記事の内容を参考に、2つのサービスを導入してみてはいかがでしょうか。
なにかわからないこと等あればお気軽にお問い合わせください。
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