店舗のキャッシュレス対応を考えたとき、「まずPayPayから導入してみよう」と考える方も多いのではないでしょうか。
PayPayは専用の決済端末を用意しなくても始められ、無料のプランなら初期費用・月額料金0円で利用できます。
一方、実際に店舗へ導入する前には、
- 決済手数料はいくらかかる?
- 本当に月額0円で使える?
- 売上金はいつ入金される?
- クレジットカードや電子マネーも使える?
- PayPayを導入するデメリットはない?
といった点も確認しておきたいところです。
結論からいうと、PayPayは導入コストを抑えやすく利用者も非常に多い一方、店舗側には次のようなデメリットがあります。
- 決済金額に対して1.60%または1.98%の手数料がかかる
- 1.60%にするには月額1,980円のライトプランが必要
- 通常の売上入金は月1回
- 早く入金してもらうと追加費用がかかる
- PayPayだけではクレジットカード・電子マネーに対応できない
- ユーザースキャンでは金額入力・決済完了の確認が必要
- 現金と併用すると売上管理が分かれる
いろは「完全無料の決済サービス」ではありませんが、初期費用を抑えてキャッシュレス対応を始めたい店舗にはかなり導入しやすいサービスです。
この記事では、2026年8月現在の料金・サービス内容をもとに、店舗がPayPayを導入するデメリットとメリットを詳しく解説します。
料金だけを詳しく確認したい方は、以下の記事も参考にしてください。
PayPay導入の基本情報|料金は2プランで異なる
まず、PayPayを店舗へ直接導入する場合の料金を整理しておきましょう。
現在は、無料で利用できる「PayPayマイストア 制限プラン」と、有料の「PayPayマイストア ライトプラン」があります。
| 制限プラン | ライトプラン | |
|---|---|---|
| 初期費用 | 0円 | 1,980円 新規はキャンペーンで0円 |
| 月額料金 | 0円 | 1,980円/店舗 新規は最大2か月0円 |
| PayPay決済手数料 | 1.98% | 1.60% |
| 専用決済端末 | 不要 | 不要 |
| 通常の振込手数料 | 0円 | 0円 |
| 通常の入金 | 月1回 | 月1回 |
| クーポン・スタンプ | - | 利用可能 |
※料金は税別。ライトプランで1.60%の優遇料率を受けるには、加盟店に紐づくすべての実店舗でライトプランを利用するなどの条件があります。
初期費用・月額0円で使うなら制限プラン
「とにかく固定費をかけずPayPayを置きたい」という店舗なら、PayPayマイストア 制限プランが分かりやすいでしょう。
- 初期費用0円
- 月額利用料0円
- 専用決済端末不要
- 決済システム利用料1.98%
お客様が店頭のQRコードを読み取るユーザースキャン方式なら、高額な決済端末を購入する必要もありません。
まずPayPayを試してみたい個人店舗や、小規模事業者でも導入しやすい料金体系です。
手数料1.60%にするならライトプラン
PayPayの決済システム利用料を1.60%にしたい場合は、PayPayマイストア ライトプランを利用します。
通常の料金は、
- 初期費用:1,980円/加盟店
- 月額料金:1,980円/店舗
です。
2026年8月現在、新規申し込みではトライアルキャンペーンによって初期費用0円、月額料金も最大2か月間0円になります。
ただし、無料期間終了後は月額料金が発生します。



「PayPayの手数料は1.60%」だけを見ず、そのために月額1,980円が必要な点まで確認しましょう。
PayPayを店舗に導入する7つのデメリット
PayPayは比較的低コストで導入できますが、現金だけで営業している場合と比べれば店舗側の負担は増えます。
特に料金・入金・対応できる決済方法については、申し込み前に理解しておきましょう。
デメリット1.決済手数料が発生する
PayPayで決済を受け付けると、決済金額に対して1.60%または1.98%の決済システム利用料が発生します。
| 利用プラン | PayPay決済手数料 |
|---|---|
| PayPayマイストア 制限プラン | 1.98% |
| PayPayマイストア ライトプラン | 1.60% |
※税別
例えば現金なら10,000円の商品を販売すると、基本的には10,000円がそのまま店舗に残ります。
キャッシュレス決済では決済会社へ手数料を支払うため、この点は現金と比べたデメリットです。
一方、1%台というPayPayの料率自体は、キャッシュレス決済サービスの中では低い水準です。
そのため「手数料がかかること」はデメリットですが、「PayPayの手数料が特別高い」という意味ではありません。
デメリット2.1.60%にするには月額料金が必要
もう一つ注意したいのが、最安の1.60%を利用するための条件です。
1.60%になるPayPayマイストア ライトプランは、通常1店舗につき月額1,980円かかります。
しかも複数の実店舗を同一加盟店として登録している場合、すべての実店舗でライトプランを利用しないと1.60%の優遇料率が適用されません。
店舗数が増えるほど月額料金も増えるため、PayPay決済額がそれほど多くない店舗では無料の制限プランを選んだほうが総コストを抑えられる場合があります。
デメリット3.通常の入金は月1回
PayPayの通常の売上入金は、月末締め・最短翌日振込の月1回です。
通常入金であれば振込手数料はかかりません。
一方、仕入れや人件費などの支払いが頻繁にある店舗では、売上金をすぐ現金化できないことをデメリットに感じる場合があります。
例えば、
- 仕入れを毎週行う
- 資金繰りに余裕が少ない
- キャッシュレス比率が高い
- PayPayの月間売上が大きい
という店舗は、入金サイクルも確認しておきましょう。
デメリット4.早く振り込んでもらうと追加料金がかかる
月1回の入金では困る場合は「早期振込サービス(都度)」を利用できます。
ただし無料ではありません。
| 項目 | 料金 |
|---|---|
| 都度振込利用料 | 振込金額の0.38% |
| PayPay銀行への振込 | 20円 |
| その他の金融機関 | 200円 |
※税別
早期振込を何度も利用すると、その分だけ決済手数料以外のコストも増えます。
キャッシュフローを重視するなら、入金回数の多い他のキャッシュレス決済サービスとも比較するとよいでしょう。
デメリット5.PayPayだけではカード・電子マネーに対応できない
PayPayを直接店舗へ導入する場合、基本となるのはQRコード決済です。
PayPayを導入したからといって、Visa・Mastercardなどのクレジットカードや、Suica・iD・QUICPayなどの電子マネーまで受け付けられるわけではありません。
そのためお客様から、
- クレジットカードで払いたい
- 交通系ICを使いたい
- iD・QUICPayを使いたい
といわれる店舗では、PayPayだけでは十分なキャッシュレス対応にならない可能性があります。



「QRコードだけで十分か」「カードや電子マネーも必要か」で導入方法が変わります。
PayPayを単体導入するのではなく、PayPayにも対応したオールインワン決済端末を導入する方法もあります。
デメリット6.ユーザースキャンは金額・決済完了の確認が必要
小規模店舗で一般的なのが、店頭のPayPay QRコードをお客様自身に読み取ってもらう「ユーザースキャン方式」です。
専用端末が不要なのはメリットですが、金額が固定されていないQRコードでは、基本的に次の流れになります。
- お客様が店舗のQRコードを読み取る
- お客様が会計金額を入力する
- 店舗スタッフが入力金額を確認する
- お客様が支払う
- 決済完了画面を確認する
- PayPay for Businessで取引完了を確認する
現金や決済端末でのカード決済とはオペレーションが異なり、スタッフが金額・取引完了をきちんと確認する必要があります。
PayPay for Businessアプリでは、店舗側が金額を入力してQRコードを表示する方法も利用できるため、金額入力ミスが気になる店舗はそちらを使う方法もあります。
デメリット7.現金とPayPayで売上管理が分かれる
これまで現金だけだった店舗へPayPayを追加すると、売上の確認先が増えます。
- 現金売上
- PayPay売上
をそれぞれ確認し、最終的な店舗売上としてまとめる必要があります。
PayPay自体の取引履歴はPayPay for Businessでデータ管理できるため、現金のように数える必要はありません。
ただし、カード決済・電子マネーなども複数導入すると管理先がさらに増える可能性があります。
複数の決済方法を導入する場合は、POSレジやオールインワン決済サービスで売上をまとめることも検討しましょう。
PayPayを店舗に導入する6つのメリット
デメリットはありますが、PayPayは店舗がQRコード決済を導入する際の有力な選択肢です。
特に利用者数・導入コスト・集客という面では大きなメリットがあります。
メリット1.利用者が非常に多い
PayPayの最大のメリットといえるのが利用者の多さです。
PayPayの登録ユーザーは、2026年7月時点で7,500万人を超えています。
また、MMD研究所が2025年7月に実施した調査では、QR・バーコード決済利用者のうち現在利用しているサービスは、
| サービス | 利用率 |
|---|---|
| PayPay | 65.2% |
| 楽天ペイ | 35.9% |
| d払い | 28.2% |
となっています。
キャッシュレス決済は、単に「何か1種類導入すればいい」のではなく、実際にお客様が使っているサービスへ対応することが重要です。
利用者の多いPayPayへ対応することは、「PayPayが使えないから別のお店へ行く」という機会損失を減らすことにもつながります。
メリット2.初期費用0円・専用端末不要で始められる
PayPayのユーザースキャン方式なら、店舗側に高額な専用決済端末は必要ありません。
無料の制限プランなら、
- 初期費用0円
- 月額料金0円
- 機器費用0円
で始められます。
そのため、キャッシュレス決済を初めて導入する個人店舗でもハードルが低いことがメリットです。
イベントや常設店舗を持たない個人事業主などの導入については以下の記事でも解説しています。
メリット3.決済手数料が1%台
決済手数料そのものが発生することはデメリットですが、PayPayの料率は1.60%~1.98%です。
決済金額に対して数%の手数料が発生するキャッシュレスサービスが多い中、1%台で利用できる点はメリットといえます。
固定費をかけたくないなら1.98%の制限プラン、PayPay決済額が多く販促機能も使いたいなら1.60%のライトプランという選び方ができます。
メリット4.PayPayアプリのマップから店舗を見つけてもらえる
PayPayマイストアでは、PayPayアプリ内に店舗のストアページを表示できます。
店舗ページには、
- 住所
- 営業時間
- 定休日
- 店舗写真
- 商品写真
- お知らせ
などを掲載できます。
PayPayユーザーはアプリ内のマップからストアページを確認できるため、決済への対応だけでなく店舗を知ってもらう接点にもなります。
メリット5.自治体キャンペーンなどの集客効果を期待できる
PayPayでは地方自治体や地域と連携したキャンペーンが継続的に実施されています。
例えば対象地域・店舗でPayPayを利用すると、一定割合のPayPayポイントが付与されるキャンペーンなどです。
2020年7月から始まった自治体との取り組みは、2026年時点で約500自治体・延べ1,100を超えるキャンペーンに広がっています。
対象店舗になれば、
- キャンペーンを目的とした新規来店
- 期間中の来店頻度増加
- 購入金額の増加
などを期待できます。
ただし、PayPay加盟店になればすべてのキャンペーンへ自動的に参加できるわけではなく、自治体・キャンペーンごとに対象店舗の条件があります。
メリット6.サポートを24時間利用できる
すでにPayPayを導入している店舗向けには、24時間365日の加盟店サポート窓口が用意されています。
PayPay加盟店サポートの電話番号は0120-990-640です。
決済トラブルが営業時間中に起きた場合でも相談しやすい点は、実店舗で利用するサービスとしてメリットです。
PayPayだけで十分?他のキャッシュレス決済も必要?
PayPayを導入するか考えるときは、「PayPayが良いか悪いか」だけではなく、店舗に必要なキャッシュレス決済の範囲を考えることが重要です。
PayPayだけで十分な店舗もあれば、クレジットカード・電子マネーまでまとめて導入したほうがよい店舗もあります。
まずPayPayだけでもよい店舗
- これまで現金のみで営業してきた
- できるだけ初期費用をかけたくない
- お客様からPayPayを使いたいと言われることが多い
- 個人店舗・小規模店舗
- イベントや移動販売で利用したい
- まずキャッシュレス決済を試したい
このような店舗なら、月額0円の制限プランから始める方法があります。
祭りや屋台などでのキャッシュレス決済については、以下の記事でも詳しく紹介しています。
カード・電子マネーも求められるならPayPayだけでは不足
一方、幅広い客層が利用する店舗ではPayPayだけでは対応しきれない可能性があります。
例えば、
- クレジットカード利用が多い
- 交通系IC利用が多い
- 外国人観光客が多い
- 高単価の商品を扱う
- 会計時に支払い方法を断りたくない
という店舗なら、カード・電子マネー・QRコードを1台で受け付けられるキャッシュレス決済端末のほうが向いています。



「PayPayを導入する」か「PayPayにも対応した決済端末を導入する」かは分けて考えましょう。
PayPayの導入がおすすめの店舗・おすすめしにくい店舗
ここまでのメリット・デメリットから、PayPayが向いている店舗と、他の決済方法も含めて検討したほうがよい店舗を整理します。
自店舗の客層と利用したい決済方法を基準に判断してみてください。
| PayPayがおすすめ | PayPayだけでは不足しやすい |
|---|---|
| 初期費用を抑えたい | カードにも対応したい |
| 小規模・個人店舗 | 電子マネーにも対応したい |
| PayPayを求める客が多い | 高単価商品が多い |
| まずキャッシュレスを試したい | 支払い方法を一括管理したい |
| イベント・移動販売 | 決済操作をできるだけ統一したい |
| 固定費をかけたくない | 複数決済を1台にまとめたい |
PayPayは解約時の違約金もないため、「まず導入して、店舗でどれくらい使われるか試してみる」という選択もしやすいサービスです。
PayPay導入のメリット・デメリットに関するよくある質問
最後に、PayPayを店舗へ導入する際によくある疑問をまとめます。
- PayPayを店舗に導入する最大のデメリットは?
-
現金と比べて決済手数料が発生することです。無料の制限プランは1.98%、月額1,980円のライトプランは条件を満たすと1.60%です。また通常の入金が月1回であることも、資金繰りを重視する店舗では注意点です。
- PayPayは本当に0円で導入できますか?
-
PayPayマイストア 制限プランのユーザースキャン方式なら、初期費用・月額利用料・機器費用0円で導入できます。ただし決済が発生すると1.98%の決済システム利用料がかかります。
- PayPayの決済手数料はいくらですか?
-
PayPayマイストア 制限プランは1.98%、条件を満たすライトプランは1.60%です。いずれも税別です。
- 1.60%で利用するには月額料金がかかりますか?
-
はい。PayPayマイストア ライトプランは通常1店舗あたり月額1,980円です。初期費用も1加盟店1,980円ですが、新規申し込みでは現在トライアルキャンペーンにより初期費用0円、月額料金も最大2か月間0円です。
- PayPayの入金はいつですか?
-
通常は月末締め・最短翌日振込の月1回で、振込手数料は無料です。早く受け取りたい場合は有料の早期振込サービスを利用できます。
- PayPayを導入すればクレジットカードも使えますか?
-
PayPayを直接導入しただけでは、Visa・Mastercardなどのクレジットカードや交通系電子マネーを店舗決済として受け付けられるようにはなりません。幅広いキャッシュレス決済へ対応したい場合は、別途決済端末の導入も検討してください。
- PayPayを導入するとLINE Payにも対応できますか?
-
現在は対応できません。PayPay加盟店で利用できたLINE Pay決済は2025年4月23日に終了しています。
- PayPayはAlipay+にも対応していますか?
-
PayPay加盟店向けにはAlipay+も提供されており、現在の決済システム利用料は1.98%です。契約・利用状況によって扱いが異なる場合があるため、申し込み時に確認してください。
- PayPayを解約すると違約金はかかりますか?
-
PayPay加盟店契約の解約に対する違約金はありません。通常の加盟店契約はPayPay for Businessから解約申請できます。
- PayPayの加盟店サポートはありますか?
-
あります。導入済み加盟店向けの電話番号は0120-990-640で、24時間受付・年中無休です。メンテナンス時間を除きます。
- 店舗がなくてもPayPayを導入できますか?
-
個人事業主や移動販売、イベントなどでも申し込めるケースがあります。申込時には事業内容や営業実態を確認するための情報・資料が必要です。
まとめ|PayPayはデメリットもあるが低コストで始めやすい
PayPayには決済手数料や月1回の入金、QRコード決済が中心というデメリットがあります。
また、最安の決済手数料1.60%を利用するには通常月額1,980円のライトプランが必要なため、単純に「PayPayは全部無料」と考えないことが重要です。
一方、無料の制限プランなら初期費用・月額料金・専用機器代0円で始められ、2026年7月時点で7,500万人を超える登録ユーザーへ対応できます。
そのため、現金のみの店舗が最初のキャッシュレス決済として導入するサービスとしては、現在も有力な選択肢です。
カード・電子マネーまで必要ならPayPayだけに限定せず、複数の決済方法へ対応できるサービスと比較してから導入しましょう。


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