Square(スクエア)のTap to Payは、対応するスマートフォンだけで、お客さまのカードやスマホのタッチ決済を受け付けられる機能です。専用カードリーダーを買わずに始められるため、導入費用や持ち運ぶ機器を減らしたいお店に向いています。
- 対応するAndroidスマートフォン・iPhoneで利用できる
- 無料のSquare POSレジアプリでタッチ決済を受け付ける
- 初期費用・基本の月額固定費は0円、決済手数料は条件により2.5%から
- 交通系IC・iD・QUICPayの読み取りや、カードの差し込みには非対応
ただし、NFC付きのスマホならどれでも使えるわけではありません。機種の互換性、OS、通信環境、Squareの利用承認を確認する必要があります。
この記事では、Tap to Payの対応条件と手数料を整理し、Androidでの導入・会計操作を中心に解説します。スマホを用意する前に確認したい点や、読み取りで困ったときの対処法も紹介します。
※仕様・料金は2026年10月確認時点です。アプリの表示は更新や利用モードによって異なる場合があります。
スクエアのTap to Payとは?対応決済とスマホの条件
Tap to Payでは、お店側のスマートフォンがカードの読み取り機器になります。お客さまは対応カードやモバイルウォレットをかざして支払い、お店はSquareのアプリで売上を確認できます。

Square リーダーは、スマホと専用機器を組み合わせて使います。

Tap to Payなら、対応スマホ自体でカードを読み取れます。
主要6ブランドのタッチ決済に対応
SquareのTap to Payは、Visa・Mastercard・JCB・American Express・Diners Club・Discoverのタッチ決済に対応しています。カードにタッチ決済のマークがあるか、お客さまに確認してもらいましょう。
| 支払い方法 | Tap to Payでの対応 |
|---|---|
| 主要6ブランドのタッチ決済カード | 対応。ブランドの利用承認と、カード側のタッチ決済対応が必要 |
| Apple Pay・Google Payなど | 対応するカードを使ったモバイルウォレット決済に対応 |
| UnionPay(銀聯) | Tap to Payでは非対応 |
| 交通系IC・iD・QUICPay | Tap to Payでは非対応 |
| ICチップの差し込み・磁気カードのスワイプ | スマホ単体のTap to Payでは非対応 |
| PayPayなどのQRコード決済 | Tap to Payの読み取り機能とは別。Square POSレジアプリのQR決済機能を利用 |
「Apple Payが使える」と「Suica・iD・QUICPayが使える」は同じ意味ではありません。お客さまがスマホで払う場合も、対応するカードのタッチ決済なのか、電子マネーなのかを確認してください。
QRコード決済は、別途申し込み・利用承認を受ければ、Square POSレジアプリの別機能として併用できます。カードをスマホへかざす操作とは異なり、表示したQRコードをお客さまのアプリで読み取ってもらう方式です。
AndroidはOS・NFC・機種の互換性を確認する
Tap to Pay on Androidの基本条件は、Android 9以上とNFC機能を備えた対応スマートフォンです。ただし、OSとNFCだけで利用できると判断せず、機種・販売地域・利用アプリの互換性も確認します。
- Squareの対応端末情報で、使いたい機種を確認する
- スマートフォンのNFCをオンにする
- Androidの「開発者向けオプション」をオフにする
- Square POSレジアプリを最新版に更新する
- Wi-Fiや携帯回線で、安定したインターネット接続を確保する
機種によっては、同じ名前でも販売地域などで仕様が異なります。手持ちの端末では、アプリ内にTap to Payの設定が表示され、利用できるかまで確認しましょう。
中古端末を買う場合も、価格だけで選ばず、対応状況・OS更新・バッテリー・NFCの動作を確認してください。販売から年数が経った機種では、今後のOS更新も確認しておきたいところです。
iPhoneでも利用できるが、iPadは対象外
現在は、Squareの「iPhoneのタッチ決済」も利用できます。iPhone XS以降の対応モデルと最新のiOSが必要で、iPadでは利用できません。
iPhone側のパスコードや日時の自動設定、Apple Accountの関連付けなどを行います。設定場所はAndroidと異なり、Square POSレジアプリの「その他」→「設定」→「アカウント」→「iPhoneのタッチ決済」です。
スマホだけで決済を始める方法の概要は、こちらの記事でも解説しています。

Tap to Payの導入費用・月額料金・決済手数料
対応スマホをすでに持っていれば、カードリーダーを新しく購入する必要はありません。ただし、「導入費用0円」と「決済の費用も0円」は分けて考えましょう。
| 費用 | 内容 |
|---|---|
| Squareアカウントの作成 | 無料 |
| Square POSレジアプリ | ダウンロード無料 |
| Tap to Payの追加利用料 | 不要 |
| 基本の月額固定費 | 0円。有料プラン・追加機能は別途 |
| スマートフォン・通信 | 端末購入費や通信料は加盟店負担 |
| 対面カード決済手数料 | 条件を満たす場合2.5%。対象外は通常3.25%、個別契約では異なる場合あり |
| 紙のレシート | 必要なら対応プリンター・用紙などを別途用意 |
2.5%の適用には事業者の条件がある
主要6ブランドの対面カード決済は、対象となる中小事業者なら2.5%で利用できます。条件には、日本政府の中小企業の定義に当てはまること、上場企業や企業グループと関連性がないこと、事業全体の年間キャッシュレス決済額が3,000万円未満であることなどがあります。
そのため、すべての加盟店が必ず2.5%になるわけではありません。既存の契約や個別料金がある場合も含め、自分のアカウントに適用されている手数料を確認してください。
1万円の決済なら、手数料は250円または325円
1万円をTap to Payで決済した場合、手数料率2.5%なら250円、3.25%なら325円です。決済手数料は売上から差し引かれるため、ほかの調整がなければ、それぞれ9,750円・9,675円が残ります。
カード情報の手入力やオンライン決済は、Tap to Payによる対面決済と料金が異なります。決済方法ごとの費用は、こちらの記事で確認してください。

Androidでの導入方法と、Tap to Payの使い方
ここからはAndroidでの基本操作を紹介します。アカウントと端末の準備を済ませれば、日々の会計は「金額確認・タッチ・結果確認・レシート」の流れです。
アカウント作成・審査・アプリの設定を済ませる
- Squareの無料アカウントを作成し、事業・店舗・振込先などの情報を登録する
- 決済の利用承認と、利用できるカードブランドを確認する
- Google PlayからSquare POSレジアプリをインストールしてログインする
- 端末側のNFCをオンにし、開発者向けオプションをオフにする
- アプリの「その他」→「設定」→「ハードウェア」→「Tap to Pay」を開いてオンにする
アプリをインストールしただけでは、決済の利用承認が完了したことにはなりません。営業で使う前に審査結果を確認し、商品・税率・レシートの設定も済ませておきましょう。
すでにSquareを利用している場合は、既存のアカウントを使えます。複数店舗やスタッフがいるお店では、ログインする店舗と決済受付のアクセス権限を確認してください。
\ アカウント作成は無料 /
会計金額を確認し、スマホの読み取り位置へタッチしてもらう
登録した商品を選ぶか、会計金額を直接入力します。数量・税率・割引を含め、合計金額を確認してください。

お会計へ進み、「Tap to Pay」を選択します。お客さまに、タッチ決済対応カードか、対応カードを設定したスマートフォンを準備してもらいます。

Androidでは、端末背面のNFC読み取り位置へカードやスマホをかざしてもらいます。位置は機種によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
お店のスマホはスタッフが持ち、お客さまにカードなどをかざしてもらいます。読み取りが終わる前に離さず、画面の案内を確認してください。
本人確認が求められた場合は画面の案内に従い、決済の承認・完了を確認します。読み取り音だけで判断せず、結果まで確認してからレシートを案内しましょう。
いろは最初は「このあたりにカードをかざしてください」と案内できるよう、スマホの読み取り位置を覚えておくとスムーズです。iPhoneは画面の案内位置、Androidは機種ごとのNFC位置を確認しましょう。
15,000円を超える決済は、画面の本人確認案内に従う
タッチ決済対応カードでは、15,000円を超える支払いで追加の本人確認が必要になる場合があります。Androidの案内では、PINや署名を求められる場合のほか、支払いが拒否され、別の方法を案内する場合もあります。
モバイルウォレットでは、端末側の本人認証なども関係します。「15,001円以上ならサインだけで必ず決済できる」とは考えず、カード・端末・画面の案内に従ってください。受け付けられない場合に備え、現金や別の決済方法も用意しておくと安心です。
レシートは電子送信、紙なら対応プリンターを用意する
会計後は、メールやSMSによる電子レシートを送信できます。紙で渡したい場合は、スマホのOSとSquare POSレジアプリに対応するプリンターが必要です。
Bluetooth対応というだけで、どのプリンターでも印刷できるわけではありません。型番・対応OS・接続方法を確認して選びましょう。印刷の機会が多い場合は、プリンター内蔵のSquare ターミナルも比較するとよいでしょう。
Tap to Payのメリットと、導入前に知っておきたい注意点
スマホだけで始められる手軽さは魅力ですが、すべての会計をTap to Payだけで対応できるとは限りません。お店の客単価や、よく使われる支払い方法と合わせて考えてみてください。
端末の購入・充電・持ち運びを減らせる
対応スマホを持っていれば、カードリーダーを買ったり、別に充電したりする必要がありません。移動販売、マルシェ、イベント、ポップアップショップなど、持ち運ぶ機器を減らしたい場面で使いやすい構成です。
海外へ行くと、カードをタッチして払う人をよく見かける印象があります。お客さまが対応カードを持っているなら、専用リーダーを出さずに受け付けられるのは便利ですね。
ただし、お店の利用可否はSquareの審査と規約によります。スマホで使えるからといって、すべての業種・取引が無条件で認められるわけではありません。
複数スタッフで使う場合も、対応端末と権限を確認する
同じSquareアカウントで、対応する複数の端末から決済を受け付けられます。スタッフごとに対応スマホを用意すれば、1台のリーダーが空くのを待たずに会計を進められます。
一方、すべてのスマホで無条件に使えるわけではありません。各端末の互換性、ログイン先の店舗、スタッフの決済受付権限を確認します。運用では、アカウントオーナーの情報を安易に共有せず、スタッフのアクセス権限を適切に設定しましょう。
電子マネー・差し込み・紙レシートが必要なら機器を併用する
交通系IC・iD・QUICPayの利用が多いお店や、タッチ非対応カードも受け付けたいお店では、Square リーダーなどの機器を併用すると対応範囲を広げられます。電子マネーには別途申し込み・利用承認も必要です。
「持ち運びの会計はTap to Pay、レジカウンターでは専用端末」という使い分けも考えられます。機器の機能や設置方法は、こちらの記事で比較しています。


設定が出ない・カードが反応しないときの確認順
| 困ったこと | 確認すること |
|---|---|
| Tap to Payの設定が見つからない | 対応機種、OS・アプリの更新、ログイン方法、スタッフの権限 |
| Androidで接続エラーが出る | NFCがオンか、開発者向けオプションがオフか、通信が安定しているか |
| カードが反応しない | タッチ対応マーク、読み取り位置、カードをかざす時間、ケース内のカード |
| iPhoneで設定に失敗する | 最新iOS、日時の自動設定、Apple Accountの関連付け、通信状態 |
| 決済が完了したかわからない | 結果画面と取引履歴を確認し、二重に請求しない |
スマホケースにカードを収納している場合は、利用前に取り出してください。意図しないカードの読み取りを防ぐためにも、決済用スマホの周囲にほかのカードを置かないようにしましょう。
Tap to Payはオフライン決済に対応していません。会場の電波やWi-Fiが不安定な場合に備え、通信と充電を営業前に確認してください。



スマホ1台で始められても、営業中の充電切れや通信切れへの備えは必要です。私なら、イベント出店では電波・バッテリー・別の支払い方法をセットで確認します。
スクエアのTap to Payについてよくある質問
最後に、導入前や会計時に迷いやすい点を確認します。Tap to Payのカード読み取りと、Squareのほかの決済機能は分けて考えるとわかりやすくなります。
- NFC対応のAndroidなら、どの機種でも使えますか?
-
いいえ。Android 9以上とNFCは基本条件ですが、機種や販売地域、利用アプリによって対応状況が異なります。Squareの対応端末情報と、アプリ内のTap to Pay設定を確認してください。
- お店がAndroidでも、お客さまはiPhoneで支払えますか?
-
対応するカードをApple Payに設定していれば、AndroidのTap to Payで受け付けられます。お店とお客さまのスマホが同じOSである必要はありません。ただし、Suica・iD・QUICPayの電子マネー決済はTap to Payの対象外です。
- デビットカードでも支払えますか?
-
対応ブランドのタッチ決済に対応したデビットカードなら、受け付けられる場合があります。ブランドマークだけで判断せず、タッチ決済への対応と、カード発行会社側の利用条件を確認してください。
- Tap to Payなら審査なしで使えますか?
-
審査は必要です。カードリーダーが不要でも、Squareのアカウント作成と決済サービスの利用承認が必要になります。アプリのインストールだけで営業利用を始めず、利用できるブランドを確認してください。
- 1回の会計が15,000円を超えても使えますか?
-
追加の本人確認によって受け付けられる場合がありますが、必ず使えるとは限りません。カードやモバイルウォレット、端末などによって案内が異なるため、画面の指示に従い、拒否された場合は別の支払い方法を案内してください。
- Wi-Fiがなくても使えますか?
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安定した携帯回線など、インターネット接続があれば利用できます。Wi-Fiだけに限定されませんが、Android・iPhoneともにTap to Payのオフライン決済には対応していません。
- Tap to Payの売上は、専用端末より入金が遅くなりますか?
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Tap to Payだから通常の入金が遅くなるわけではありません。Squareの登録銀行に応じた振込スケジュールが適用されます。三井住友銀行・みずほ銀行は翌営業日、その他は水曜締め・同じ週の金曜が通常の入金日です。
Tap to Payは、対応スマホを活かしてタッチ決済を始めたいお店に
SquareのTap to Payは、対応するAndroidスマートフォンやiPhoneで、専用カードリーダーなしにタッチ決済を受け付けられる機能です。手持ちのスマホを活かせば、機器の購入費や持ち運ぶ荷物を抑えて始められます。
導入では、まず機種の互換性とSquareの利用承認を確認し、アプリでTap to Payを有効にしてください。営業前に読み取り位置、通信、充電、レシートの渡し方まで確認しておくと、会計をスムーズに進めやすくなります。
タッチ決済を手軽に受け付けるならTap to Pay、電子マネーやカードの差し込みも必要なら専用端末との併用を考えると、お店に合う構成を選びやすいでしょう。


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